太陽系外惑星上で光合成生物の可能性を議論する際、光合成反応を駆動する動力は光子が波長依存に持つエネルギーではなく、高温の熱源である恒と低温の惑星表面とのエントロピー差であるとする説がある。もしそうであれば、低温度星周りの生命居住可能惑星では地球に比べてエントロピー差が少ないことが光合成生物の進化を妨げる要因になり得る。
そもそも、エントロピーとは何であったか?
根本的に勉強しなおす必要がある。
まずは、簡単にその成立過程と基本概念についておさらいした。
鈴木炎著「エントロピーをめぐる冒険」講談社ブルーバックス
系外惑星で光合成
2015年7月19日日曜日
2015年6月20日土曜日
地球と火星は生命の起源を共有したかもしれない
以下、「ASTROBIOLOGY MAGAZINE」ウェブページより引用
タイトル:EARTH AND MARS MAY HAVE SHARED SEEDS OF LIFE
著者:Nola Taylor Redd
日付:2015年6月18日
火星こそが、あらゆる場所の中で、地球に誕生した原始生物を探すべき場所か?
これは興味深い質問であり、宇宙生物学者が真剣に取り組む疑問の一つである。太陽系誕生初期の状況を考えると、地球と火星はともに隕石や彗星の衝突を頻繁に受け、一方から他方へ残骸の交換が行われた。
「私たちは自身の起源を示す証拠をありえない場所に見出すことができるかもしれない。それは火星である。」SETI研究所に所属する惑星学者のNathalie Cabrolは2015年4月のTDE Talkで語った。
Cabrolは、火星の生命探査を進める手助けとなることを期待して、生命地球上の極限環境に生存する生命について研究している。
「私たちは火星に行き私たちの起源の痕跡を探すことができる。火星は私たちにとって重要な秘密を宿しているかもしれない。火星が私たちにとって特別である理由はそこにある。」と彼女は述べた。
岩を投げる
火星は地球から平均2.25億キロメーター離れた軌道上にあり、地球と同様のサイズと組成をしている。後期重爆撃期の間、38億年から40億年前、両惑星は隕石と彗星の衝突を受け、それにより地球の海を形成する量の水がもたらされたと思われる。地球と火星は、ある意味、この時代の衝撃により結びついている。
「地球と火星は非常に長い期間、お互いに岩を投げ合っていた。」とCabrolは語った。
もし生命が一方の惑星に産み付けられた場合、それらのいくつかを付着した岩がもう一方の惑星に運ばれることが可能であり、この過程を科学者はパンスペルミアと呼ぶ。しかし、原始地球生命が火星に渡る場合、暖かく迎え入れられる必要がある。
現在、火星は寒々とした不毛の大地で、地球上の最も荒涼とした砂漠に似ている。希薄な大気と殆ど完全に乾燥した地表のため、火星に降り立ったどんな生物も定着するのは困難である。しかし、岩石が飛び交った過去においては、火星はより生命居住に適した環境を誇っていたと考えられる。
「地球に生命が現れた当時、火星には海があり、火山があり、湖や三角州が存在した」とCabrolは言う。
しかし、地球とは異なり、火星は急速に生命居住可能性を失った。
「地球上で生物が爆発的に増殖した時期、火星では全ての条件が破滅に向かった。」とCabrolは言う。
火星には保護作用のある磁場が無いため、太陽風が大気を剥ぎ取り、地表を宇宙線と紫外線の攻撃に晒した。地表に残った水の殆どが宇宙空間に逃げていった。現在は、ポケット的にわずかな水が極地の地表に残されているが、地下にはある程度の水が潜んでいると思われる。
「今日、火星の地表にはいかなる生命も存在できないが、地下にはまだ生命が隠れているかもしれない。」とCabrolは言う。
タイムマシーン
惑星が寒冷化に向かうときに生物がどうなるか理解するためには、科学者には火星の過去を見つめる力が求められるとCabrolは語る。
「単純に35億年間、惑星の過去にさかのぼればよい。」と彼女は言う。「タイムマシーンが必要だ。」
現在、Cabrolは過去の火星環境とよく似た地球上の地域を訪ねて、それをタイムマシーンとして利用している。
「私は地球上にある極限環境を利用している、そこは火星が寒冷化に向かっていたころの環境と似ている。」
そうした地域の一つはチリのアンデス山脈山頂にある。火口を満たす火山湖は火星に似た特徴を形成する。それは海抜5,872kmにあり、紫外線は薄い大気を容易に通過する。CabrolはHigh Lakesプロジェクト(NASA宇宙生物学研究所が資金提供)の一環としてこの地を訪れた。
「この高度により、この湖は火星が35億年前に経験した環境と同じ環境に置かれている。」とCabrolは言う。
Cabrolとその研究チームは湖の中をサンプリングするために、身につけた登山道具を潜水道具に着替える。彼女らは「生命はどこにでもいる、本当にどこにでも」と彼女は言う。
しかしながら、湖に存在する生物量は疑わしい。Cabrolによれば、彼女のチームが持ち帰ったサンプルのうち36%はわずか3種のみの構成であり、まさに死の環境であった。
「生物多様性が大きく損なわれた」と彼女は言う。「これらの3種が現在まで生き残りました。」
もし火星に生命が存在するとすれば、同様に多様性が失われていると考えられる。最もしぶとい生物だけが惑星環境の衰退を乗り越えられるであろう。
近くの別の湖では、同じような環境に適応するように藻類の適応を促し、水を赤く染めている。地球上では、UV指数が11を超えると紫外線過剰暴露の警報が出され、許容できないと考えられている。紫外線嵐の期間Aguas Calientes湖のUV指数は43にまで達し、地球上で観測される最高値となる。水は透明度が高く致死的な紫外線から隠れる場所が無いため、藻類は自身を守る別の方法を見つけなくてはならない。
「藻類はそれら自身の日よけを発達させた」とCabrolは語る。「そして赤く見えるのがそれです。」
湖の事例は火星の過去に何が起こりえたかについて示唆を与えるが、隠れるべき水辺が残されていなかった場合に生物に何が起こったかわからない。
「地表から全てのみずが失われたとき、微生物に残された唯一の道は地下へ潜ること」とCabrolは言う。
高地の水辺の研究に加え、彼女のチームは太陽光からの避難場所を求める微生物について調査した。Cabrolはが示した半透明の岩の画像には、微生物がその下に隠れ、さらになお太陽からのエネルギーを受け取る事ができる。
「この藻類はUVの利用可能な部分だけを使い、DNAに損傷を与える部分を取り除くために、透過性の岩を保護に利用している。」とCabrolは言う。
こうした微生物の研究は、Curiosityなどの探査機を使って科学者が火星の生命探査を行う際に役立つ。
「もし35億年前火星に生命が存在したとしたら、その生命は自身を保護するためにこれと同じ戦略を採っていたにちがいない。」とCabrolは言う。
我々の遺産
太陽系の中で生命が栄えた場所はおそらく火星だけでない(もちろん、地球以外で)。木星の衛星エウロパ、ガニメデと、土星の衛星タイタンとエンケラドスには地表下に内部海が存在すると科学者は考えている。Cabrolは微生物の進化が期待できるこれらの氷衛生の科学探査戦略を練っている。
火星とは異なり、太陽系の他の天体間の物質交換はより困難であったと思われる。
「火星と地球は生命の系統樹の根を共有している可能性があるが、火星よりさらに遠方では、それは簡単ではない。」とCabrolは言う。「もし私たちが遠方の惑星(及び衛星)に生命を見つけるとしたら、それは私たちとは異なるだろう。」
微生物の形をした地球外生命体が見つかるとして、それは対等な知性の交換にはならないであろうが、原始的な生命であっても生命の存在に関わる疑問に答えることができる。」とCabrolは言う。「有機物から環境条件、生物の複雑さ、多様性について知ることができる。DNAやほかの情報伝達物質から生物の適応、進化、生存、惑星環境の変化、情報伝達について知ることができる。」と彼女は言う。「全てを総合すると、なぜ微生物として始まった生物が時として文明を形成し、またあるときは微生物のまま行き止まるのか知ることができる。」
我々の太陽系内で、これらの質問は近い将来回答を見つけると彼女は言う。
「この課題は私たちの世代で達成される。」とCabrolは言う。「これが私たちに残せる財産だ。もし探査する意思があればの話だが。」
タイトル:EARTH AND MARS MAY HAVE SHARED SEEDS OF LIFE
著者:Nola Taylor Redd
日付:2015年6月18日
火星こそが、あらゆる場所の中で、地球に誕生した原始生物を探すべき場所か?
これは興味深い質問であり、宇宙生物学者が真剣に取り組む疑問の一つである。太陽系誕生初期の状況を考えると、地球と火星はともに隕石や彗星の衝突を頻繁に受け、一方から他方へ残骸の交換が行われた。
「私たちは自身の起源を示す証拠をありえない場所に見出すことができるかもしれない。それは火星である。」SETI研究所に所属する惑星学者のNathalie Cabrolは2015年4月のTDE Talkで語った。
Cabrolは、火星の生命探査を進める手助けとなることを期待して、生命地球上の極限環境に生存する生命について研究している。
「私たちは火星に行き私たちの起源の痕跡を探すことができる。火星は私たちにとって重要な秘密を宿しているかもしれない。火星が私たちにとって特別である理由はそこにある。」と彼女は述べた。
岩を投げる
火星は地球から平均2.25億キロメーター離れた軌道上にあり、地球と同様のサイズと組成をしている。後期重爆撃期の間、38億年から40億年前、両惑星は隕石と彗星の衝突を受け、それにより地球の海を形成する量の水がもたらされたと思われる。地球と火星は、ある意味、この時代の衝撃により結びついている。
「地球と火星は非常に長い期間、お互いに岩を投げ合っていた。」とCabrolは語った。
もし生命が一方の惑星に産み付けられた場合、それらのいくつかを付着した岩がもう一方の惑星に運ばれることが可能であり、この過程を科学者はパンスペルミアと呼ぶ。しかし、原始地球生命が火星に渡る場合、暖かく迎え入れられる必要がある。
現在、火星は寒々とした不毛の大地で、地球上の最も荒涼とした砂漠に似ている。希薄な大気と殆ど完全に乾燥した地表のため、火星に降り立ったどんな生物も定着するのは困難である。しかし、岩石が飛び交った過去においては、火星はより生命居住に適した環境を誇っていたと考えられる。
「地球に生命が現れた当時、火星には海があり、火山があり、湖や三角州が存在した」とCabrolは言う。
しかし、地球とは異なり、火星は急速に生命居住可能性を失った。
「地球上で生物が爆発的に増殖した時期、火星では全ての条件が破滅に向かった。」とCabrolは言う。
火星には保護作用のある磁場が無いため、太陽風が大気を剥ぎ取り、地表を宇宙線と紫外線の攻撃に晒した。地表に残った水の殆どが宇宙空間に逃げていった。現在は、ポケット的にわずかな水が極地の地表に残されているが、地下にはある程度の水が潜んでいると思われる。
「今日、火星の地表にはいかなる生命も存在できないが、地下にはまだ生命が隠れているかもしれない。」とCabrolは言う。
タイムマシーン
惑星が寒冷化に向かうときに生物がどうなるか理解するためには、科学者には火星の過去を見つめる力が求められるとCabrolは語る。
「単純に35億年間、惑星の過去にさかのぼればよい。」と彼女は言う。「タイムマシーンが必要だ。」
現在、Cabrolは過去の火星環境とよく似た地球上の地域を訪ねて、それをタイムマシーンとして利用している。
「私は地球上にある極限環境を利用している、そこは火星が寒冷化に向かっていたころの環境と似ている。」
そうした地域の一つはチリのアンデス山脈山頂にある。火口を満たす火山湖は火星に似た特徴を形成する。それは海抜5,872kmにあり、紫外線は薄い大気を容易に通過する。CabrolはHigh Lakesプロジェクト(NASA宇宙生物学研究所が資金提供)の一環としてこの地を訪れた。
「この高度により、この湖は火星が35億年前に経験した環境と同じ環境に置かれている。」とCabrolは言う。
Cabrolとその研究チームは湖の中をサンプリングするために、身につけた登山道具を潜水道具に着替える。彼女らは「生命はどこにでもいる、本当にどこにでも」と彼女は言う。
しかしながら、湖に存在する生物量は疑わしい。Cabrolによれば、彼女のチームが持ち帰ったサンプルのうち36%はわずか3種のみの構成であり、まさに死の環境であった。
「生物多様性が大きく損なわれた」と彼女は言う。「これらの3種が現在まで生き残りました。」
もし火星に生命が存在するとすれば、同様に多様性が失われていると考えられる。最もしぶとい生物だけが惑星環境の衰退を乗り越えられるであろう。
近くの別の湖では、同じような環境に適応するように藻類の適応を促し、水を赤く染めている。地球上では、UV指数が11を超えると紫外線過剰暴露の警報が出され、許容できないと考えられている。紫外線嵐の期間Aguas Calientes湖のUV指数は43にまで達し、地球上で観測される最高値となる。水は透明度が高く致死的な紫外線から隠れる場所が無いため、藻類は自身を守る別の方法を見つけなくてはならない。
「藻類はそれら自身の日よけを発達させた」とCabrolは語る。「そして赤く見えるのがそれです。」
湖の事例は火星の過去に何が起こりえたかについて示唆を与えるが、隠れるべき水辺が残されていなかった場合に生物に何が起こったかわからない。
「地表から全てのみずが失われたとき、微生物に残された唯一の道は地下へ潜ること」とCabrolは言う。
高地の水辺の研究に加え、彼女のチームは太陽光からの避難場所を求める微生物について調査した。Cabrolはが示した半透明の岩の画像には、微生物がその下に隠れ、さらになお太陽からのエネルギーを受け取る事ができる。
「この藻類はUVの利用可能な部分だけを使い、DNAに損傷を与える部分を取り除くために、透過性の岩を保護に利用している。」とCabrolは言う。
こうした微生物の研究は、Curiosityなどの探査機を使って科学者が火星の生命探査を行う際に役立つ。
「もし35億年前火星に生命が存在したとしたら、その生命は自身を保護するためにこれと同じ戦略を採っていたにちがいない。」とCabrolは言う。
我々の遺産
太陽系の中で生命が栄えた場所はおそらく火星だけでない(もちろん、地球以外で)。木星の衛星エウロパ、ガニメデと、土星の衛星タイタンとエンケラドスには地表下に内部海が存在すると科学者は考えている。Cabrolは微生物の進化が期待できるこれらの氷衛生の科学探査戦略を練っている。
火星とは異なり、太陽系の他の天体間の物質交換はより困難であったと思われる。
「火星と地球は生命の系統樹の根を共有している可能性があるが、火星よりさらに遠方では、それは簡単ではない。」とCabrolは言う。「もし私たちが遠方の惑星(及び衛星)に生命を見つけるとしたら、それは私たちとは異なるだろう。」
微生物の形をした地球外生命体が見つかるとして、それは対等な知性の交換にはならないであろうが、原始的な生命であっても生命の存在に関わる疑問に答えることができる。」とCabrolは言う。「有機物から環境条件、生物の複雑さ、多様性について知ることができる。DNAやほかの情報伝達物質から生物の適応、進化、生存、惑星環境の変化、情報伝達について知ることができる。」と彼女は言う。「全てを総合すると、なぜ微生物として始まった生物が時として文明を形成し、またあるときは微生物のまま行き止まるのか知ることができる。」
我々の太陽系内で、これらの質問は近い将来回答を見つけると彼女は言う。
「この課題は私たちの世代で達成される。」とCabrolは言う。「これが私たちに残せる財産だ。もし探査する意思があればの話だが。」
2015年6月18日木曜日
隕石上の微生物生存可能性
以下、NASAウェブページ「ASTROBIOLOGY, LIFE IN UNIVERSE」より引用。
タイトル:A Chance of Microbes in Meteorites
日付:2015年6月15日
著者:Elizabeth Howell
紫外線から守られた微生物は隕石上で生存が可能
微生物の生存能力を理解することは、火星などの生物の生存が可能な環境が期待できる天体に観測機や地上探査機を送り込む上で重要になる。科学者は我々の世界からの生物により別の世界を汚染してしまわないよう慎重でありたいと願っている。また、宇宙空間で耐えうる微生物の存在は、「生命は隕石や他の移動物質により惑星間を移動して繁殖できる」と考えるパンスペルミア説を補強する。
この前提はNASA宇宙生物学研究所の援助を受ける研究の理論的根拠の一部を形成している。研究者たちは岩塩の表面から2種類の好塩菌を単離して培養した。菌を乾燥した後、サンプルは国際宇宙ステーションの「EXPOSE-R」と呼ばれる宇宙空間暴露施設に送られた。微生物は2年近く外部施設に置かれた。驚くべきことに、UV照射から保護された場合、一部の微生物の生存が確認された。
本研究成果はInternational Journal of Astrobiology誌に掲載された。
タイトル:A Chance of Microbes in Meteorites
日付:2015年6月15日
著者:Elizabeth Howell
紫外線から守られた微生物は隕石上で生存が可能
微生物の生存能力を理解することは、火星などの生物の生存が可能な環境が期待できる天体に観測機や地上探査機を送り込む上で重要になる。科学者は我々の世界からの生物により別の世界を汚染してしまわないよう慎重でありたいと願っている。また、宇宙空間で耐えうる微生物の存在は、「生命は隕石や他の移動物質により惑星間を移動して繁殖できる」と考えるパンスペルミア説を補強する。
この前提はNASA宇宙生物学研究所の援助を受ける研究の理論的根拠の一部を形成している。研究者たちは岩塩の表面から2種類の好塩菌を単離して培養した。菌を乾燥した後、サンプルは国際宇宙ステーションの「EXPOSE-R」と呼ばれる宇宙空間暴露施設に送られた。微生物は2年近く外部施設に置かれた。驚くべきことに、UV照射から保護された場合、一部の微生物の生存が確認された。
本研究成果はInternational Journal of Astrobiology誌に掲載された。
2015年6月12日金曜日
分子凝集と初期進化
以下、NASAウェブページ「ASTROBIOLOGY, LIFE IN THE UNIVERSE」より引用
タイトル:Molecular Crowding and Early Evolution
日付:2015年6月11日
著者:Aaron Gronstal
プロトセルは最初の生命細胞の前駆体と考えられており、そのもっとも単純な構造は自己組織化された球状の脂質である。新たな研究により、原始地球上のプロトセル形成を可能とする環境についての見解が提示されている。本研究は、プロトセルの周囲に小分子やポリマーが凝集していたことを示唆している。この凝集は化学反応速度に影響を与え、水の構造・活性を変化させ、さらにプロトセルの機能を高める可能性がある。
本研究はNASAアストロバイオロジープログラム、宇宙生物学及び進化生物学部門の援助を受け、Origins of Life and Evolution of Biosheres誌に掲載された。
タイトル:Molecular Crowding and Early Evolution
日付:2015年6月11日
著者:Aaron Gronstal
プロトセルは最初の生命細胞の前駆体と考えられており、そのもっとも単純な構造は自己組織化された球状の脂質である。新たな研究により、原始地球上のプロトセル形成を可能とする環境についての見解が提示されている。本研究は、プロトセルの周囲に小分子やポリマーが凝集していたことを示唆している。この凝集は化学反応速度に影響を与え、水の構造・活性を変化させ、さらにプロトセルの機能を高める可能性がある。
本研究はNASAアストロバイオロジープログラム、宇宙生物学及び進化生物学部門の援助を受け、Origins of Life and Evolution of Biosheres誌に掲載された。
2015年6月10日水曜日
ヌクレオシド生成までのステップ
以下、NASAウェブページ「ASTROBIOLOGY, LIFE IN UNIVERSE」より引用
タイトル:Steps Toward Making Nucleosides
日付:2015年6月9日
著者:Aaron Gronstal
NASAアストロバイオロジープログラムの宇宙生物学及び進化生物学部門の一部援助を受けたアストロバイオロジストにより、原始地球におけるヌクレオシド生成を説明し得るプロセスについて新たな見識が提示された。ヌクレオシドは生物細胞の遺伝物質の構成要素であり、糖に核酸塩基が結合して形成される。
本研究はChemical Communications誌に掲載された。
タイトル:Steps Toward Making Nucleosides
日付:2015年6月9日
著者:Aaron Gronstal
NASAアストロバイオロジープログラムの宇宙生物学及び進化生物学部門の一部援助を受けたアストロバイオロジストにより、原始地球におけるヌクレオシド生成を説明し得るプロセスについて新たな見識が提示された。ヌクレオシドは生物細胞の遺伝物質の構成要素であり、糖に核酸塩基が結合して形成される。
本研究はChemical Communications誌に掲載された。
2015年6月8日月曜日
隕石衝突によるRNA塩基の合成
以下、NASAウェブページ「ASTROBIOLOGY, LIFE IN THE UNIVERSE」より引用
タイトル:Impact Synthesis of RNA Bases
日付:2015年6月5日
著者:Aaron Gronstal
地球上の生命誕生を理解するうえで、生物を構成する有機物の起源を理解することは重要なステップとなる。1953年のユーリー・ミラーの実験は放電により単純な大気からアミノ酸が生成し得ることを明らかにした。以来、科学者は多くの有機物が非生物的に合成できることを明らかにしてきた。
現在、アストロバイオロジストは原始地球環境で利用可能であったと思われるな雑多な化合物群の中から生物が利用する生体分子がどのように選択されたか明らかにしようとしている。中でも、RNAワールド仮説の中で役割を担ったであろう核酸塩基の生成と選択に関心が集まっている。NASAのAmes研究所で宇宙生物学部門に属する博士研究員のAndro Riosは、想定される隕石衝突の衝撃による単純な有機化合物からの核酸塩基合成について検証する最近の研究についてコメントを寄せている。
コメントはPNAS誌に掲載。
タイトル:Impact Synthesis of RNA Bases
日付:2015年6月5日
著者:Aaron Gronstal
地球上の生命誕生を理解するうえで、生物を構成する有機物の起源を理解することは重要なステップとなる。1953年のユーリー・ミラーの実験は放電により単純な大気からアミノ酸が生成し得ることを明らかにした。以来、科学者は多くの有機物が非生物的に合成できることを明らかにしてきた。
現在、アストロバイオロジストは原始地球環境で利用可能であったと思われるな雑多な化合物群の中から生物が利用する生体分子がどのように選択されたか明らかにしようとしている。中でも、RNAワールド仮説の中で役割を担ったであろう核酸塩基の生成と選択に関心が集まっている。NASAのAmes研究所で宇宙生物学部門に属する博士研究員のAndro Riosは、想定される隕石衝突の衝撃による単純な有機化合物からの核酸塩基合成について検証する最近の研究についてコメントを寄せている。
コメントはPNAS誌に掲載。
2015年6月6日土曜日
PhotosynQ
PhotosynQプロジェクト
ミシガン州立大学David M Kramer博士の研究室で開発された小型測定装置を用いてフィールドでの光合成測定を地球規模で進めるプロジェクト。片手で持ち運び可能な小型蛍光・吸光度測定装置(MultispeQ)をスマートフォンで操作し、測定データをクラウド上で管理・共有する。安価(100ドル程度を想定)で操作が簡単な装置を広く普及させ広範なフィールドデータを蓄積することにより地球上の光合成活動をリアルタイムでモニタリングすることが可能になる。光合成研究者以外の農業者、アマチュア研究者や中等教育現場にどこまで普及できるかがプロジェクト成否の鍵。現在のところミシガン州内での利用が主で、ほかにはアフリカ、中国で数例実用例があるのみ。
PhotosynQプロジェクトに参加して日本(東京)で何ができるか?
1.都市緑地の光合成活動、健康状態の変動を把握する
2.屋上緑化、壁面緑化の効率化(潅水の効率化)
3.葉物野菜の収穫から流通過程の品質(鮮度)管理
4.農薬処理時期の判定、効果、薬害判定
5.中等教育での利用
装置の入手は比較的容易。ベータ版の生産が進んでいる様子。
フィールドでの利用を考えるならば7月には研究をスタートする必要がある。研究協力者を確保できるか?
ミシガン州立大学David M Kramer博士の研究室で開発された小型測定装置を用いてフィールドでの光合成測定を地球規模で進めるプロジェクト。片手で持ち運び可能な小型蛍光・吸光度測定装置(MultispeQ)をスマートフォンで操作し、測定データをクラウド上で管理・共有する。安価(100ドル程度を想定)で操作が簡単な装置を広く普及させ広範なフィールドデータを蓄積することにより地球上の光合成活動をリアルタイムでモニタリングすることが可能になる。光合成研究者以外の農業者、アマチュア研究者や中等教育現場にどこまで普及できるかがプロジェクト成否の鍵。現在のところミシガン州内での利用が主で、ほかにはアフリカ、中国で数例実用例があるのみ。
PhotosynQプロジェクトに参加して日本(東京)で何ができるか?
1.都市緑地の光合成活動、健康状態の変動を把握する
2.屋上緑化、壁面緑化の効率化(潅水の効率化)
3.葉物野菜の収穫から流通過程の品質(鮮度)管理
4.農薬処理時期の判定、効果、薬害判定
5.中等教育での利用
装置の入手は比較的容易。ベータ版の生産が進んでいる様子。
フィールドでの利用を考えるならば7月には研究をスタートする必要がある。研究協力者を確保できるか?
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